2005年10月26日

ラッキーな世代らしい

中国系アメリカ人の同僚(友人)に聞いた話。僕らの世代(30代前半)は非常にラッキーなのだそうだ。ただし、中国で生まれて高等教育を受けることが出来ていたら、だが。

友人は高校生の時に家族でアメリカに移住してきた。高校までの友達は皆中国人で、ほとんどは今も中国に住んでいる。つい先日中国に旅行に行き、大勢の旧友と会って来た。そして彼女が言うには、
「皆すごく良い暮らしをしている」
そうだ。いい車に乗り、最新式の設備が整ったマンション(←和製用法)に住んでいる。会社内での地位も高い人が多く、大手外資系企業のスポークスマンとか、シニアディレクターとか。30代前半でこの地位は、以前の中国ではほとんど考えられなかった。

彼女が言うには、その理由はこうだ。僕ら以前の世代の中国人たちは、文化大革命の余韻をまだ引きずっている。高等教育はまだ整備されず、中国のどの大学でも高度な教育は不可能だった。丁度僕らの世代あたりから、初等から高等まで教育内容が充実し、優秀な卒業生が出てくるようになってきた。

更に、大学を卒業して就職する90年代半ば頃は中国への投資ブームである。優秀な国内組に加え、丁度僕らの世代あたりから、欧米に留学した後(人によっては更に実務経験を積んだ後)に母国に戻ってくる「還流組」も増えてきた。何故それ以前の世代に「還流組」が少ないのか、という僕の問いに彼女は
「若い時期に戻るチャンスが少なかった(仕事がなかった)ことと、やはり文化大革命の影響で母国の印象が悪くなっていることかな」
という答えだった。

自分の前の世代にはあまり優秀な人がいない。自分達は優秀である。チャンスはどんどん増えている。そして、まだ長幼の礼を比較的重んじる中国で、「優秀な人たち」の中で自分達は比較的年長にあたる。僕らの世代は非常にラッキーだ。アメリカで会社員として豊かな生活を享受している彼女と、中国で素早く上層部に上り詰めた友人達が旧友として再会する。とても楽しそうである。こういう話を聞くと当然自国を顧みたくなるが、悲しくなりそうな気がするので今回はやめておこう。

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