2005年10月24日

プロトタイプ発進

[近藤淳也の新ネットコミュニティ論]50%の完成度でサービスを出すを読んで、思い出した話がある。何かの本で読んだような気がするが、題名も著者も思い出せない。一冊の本を全部読んで覚えているのはこの話だけだ。うろ覚えの記憶を元に話を再構築してみる。

ある建築会社が、新しい大学のキャンパスの設計と工事を請け負った。食堂、講堂、講義棟などの5つほどの建物を広い芝生スペースを取り囲むように配置する設計にした。工事は進み、建物は完成し、真ん中のスペースに芝生を敷き詰めた。

通常の方法ならば、あとは5つの建物の間を結ぶ歩道を作れば完成となる。しかし、元の設計図に歩道は描き込んでおらず、実際に歩道は作らずに施設の使用を開始した。多くの学生や教員達が建物の間の移動のために芝生の上を歩く。半年ほどすると、沢山の人が通った部分の芝生が枯れ、ケモノ道のようになった。そこで、そのケモノ道の形そのままに歩道を造った。歩道の形に調和するように木を植えた。結果、非常に機能的で美しさも備えた中庭になった。とっぴんぱらりのぷ。

上の話と規模は全く違うが、アーキテクチャ寄りのソフトウェア設計をする時、実験的に簡単なプログラム(プロトタイプ)を書いて議論のタネにすることがある。机上での議論がある程度進むと、実際のモノを対象にして話したほうが効率がよくなるからだ。その時にどのアーキテクチャに基づいた実装をしてみるかとか、何通りの実装をしてみるかという問題も難しいが、それぞれの実装をどの程度作りこんでから皆に見せるかもまた難しい。きっちり作りすぎてしまうとメインの議論したい部分が見えにくくなるし、あまりに簡単すぎると比較的細かい利点・欠点が見えづらくなってしまう…と、この記事を書き始めた時点では思いもよらなかった話に結びついた理由は、明日そういう議論をするミーティングがあるからなのだ。まだ説明の仕方を考えてないんだよなあ。スライドも数枚あったほうがいいだろうし。早く寝よう。

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