1999年08月01日

中規模都市で本当に良かった

ワシントン州の東端にあるスポケン市での出張から帰ってきた。ワシントン州はアメリカの北西の端にあり、カナダと国境を接している。スポケンはワシントン州の東端にある、冬にはマイナス20度以下に下がる極寒の地である...と聞いていた。ものすごく涼しい夏を体験できると思っていたが、実はサンタローザよりも暑かった。内陸性の気候なのだろうか。

サンタローザを含む北カリフォルニアは、一般的に気候が良い。昼が暑くても夜はすぐ涼しくなるし、冬場にも雪が降る事はまず無い。寒暖の差はあるものの、一年を通じてすごしやすい気温が続く。「世界で一番気候の良い地域」と言う人もいるぐらいだ。

しかし、とスポケンに住む友人は言う。スポケンにはちゃんとした四季がある、冬は凍てつき世界が灰色になるし、春は緑が一斉に芽吹いてとても綺麗だ。短いけれども暑く眩しい夏もあり、駆け足でやってくる秋も美しい。年中気候が良いカリフォルニアには、美しいと言える四季は無いだろう。

確かに、僕はスポケンでの暑かった夜、カリフォルニアには無い「夏」を感じた。不快感をわずかに感じながらも、微妙な懐かしさを感じた。久しぶりの感覚だった。

だが、スポケンの暑さも僕の知っている「夏」とはかなり違う。僕の夏には、じっとりとした、日本特有の暑さがある。湿気を含んだもわっとした熱い空気と、遠くがゆらゆら揺れている風景がある。四方から聞こえる蝉の声がある。アスファルトの匂いと一緒に来る夕立がある。別に遠くに遊びに行かなくても、僕は日本に住んでいた時には「夏」をそこかしこに感じていた。僕はカリフォルニアに来てからずっと感じていなかったものを、スポケンの暑さで少し思い出していた。

少々強行軍だが、僕はあさってから休暇を取って日本に帰る。もうすぐ仙台では七夕が始まる。それに今、仙台は真夏のはずだ。

2年ぶりに、僕の夏が来る。

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