1999年06月22日
バレーボール、がんばれー
日本からアメリカに赴任している、僕と似た立場の友達からメールが来た。スターウォーズのジョークを同僚から聞いたけど笑えなかった。多分自分がスターウォーズを知らないから分からなかったのだと思うが、知っていればこれを聞いて面白いと思うか?というもの。それは英語で書いてあった。宛先の日本人の友達には概ね好評だったし、僕も面白いと思っていた。
その内容の日本語訳。
オビワン・ケノービーとルーク・スカイウォーカーがオビワンのお気に入りの中華料理屋に食事に行った。オビワンはいつも通り料理を楽しんだが、ルークは箸が上手に使えないので、なかなか食べられずにずいぶん苦労していた。それを見て、オビワンは言った。
「ルーク、フォークを使うのだ」
このメールを読んで、ふと思い当たった事があった。そこで、機会を見てはアメリカ人に「このジョーク知ってるか」をやってみたところ、思った通りの反応が帰ってきた。日本人には大体好評だったこのジョークが、大抵のアメリカ人には「つまらない」そうだ。あからさまな嫌な顔をいくつも見たので、ほどなく実験は止めてしまった。
日本には「CMで日本語を話す外国人は必ず駄洒落を言う法則」がある。視聴者が期待していないから驚く、ということを狙っているのだろうか。さらにあまり知られていない法則として「日本に来た留学生は日本語が上達すると駄洒落を連発する法則」がある。これは日本の生活が大体5年(いい加減)を過ぎる頃から始まる現象で、僕が研究室に入ってから発見したものだ。
想像(と体験)するに、外国語によるコミュニケーション能力が上達するということは、非常に面白い体験だろう。はじめは簡単な意思伝達だけで満足するだろうけれども、だんだん複雑な事を話すようになるとまた違った面白さを味わうことになる。そして更にその言語で「言葉遊び」が出来るようになると、それはそれは面白くてたまらない事なのではないだろうか。ネイティブスピーカーにとってはそれはものすごく下らないものなのかも知れないが。
意思伝達に苦労するだけの状態から、会話を楽しめるようになるまでの過程は端から見てもわかりやすいが、さらにもう一歩先へ行くのには時間もかかるし努力もかなり要るだろう。僕は今、その入り口あたりをうろうろしているような気がする。こういう冗談を「下らない」と思える日は来るだろうか。来るとしたら、それはいつ頃なのだろうか。
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