1999年05月31日

みんなそう言ってるよ

何週間か前に、"Tonight's show with Jay Leno" で聞いた話。
コソボからアメリカにたくさんの人が難民として逃げてきた。そして、アメリカに入ってすぐに産気づいて子どもを産んだ女の人がいた。アメリカで生まれたので、当然その子はアメリカの国籍と市民権を得ることが出来る。そしてその母親は、子どもに「アメリカ」と名付けた......(歓声)。
つまり、その子どもは将来テレビばっかり見て、数学は全然出来ない人に育つ、ということだ...(笑)。

"Math is Power(数学は力)" キャンペーンのコマーシャルを見たこともある。かなり前だから、記憶が曖昧だけど。
混雑している学校のカフェテリア(?)で高校生男子生徒2人が話をする。
「何のクラスをとるか決めた?」
「Algebra(代数学)」
一瞬、嫌そうな顔をする相手。その相手に向かって、(何故か立ち上がって)話を続ける。
「Algebra は大事だよ。自分のためにとるんだ(とかなんとか)」
それを少し離れたところで聞いていた女子生徒が立ち上がって、コールをはじめる。
「Al-ge-bra! Al-ge-bra! Al-ge-bra!」
周りの生徒も同調しはじめ、最後には部屋中に代数学コール。かなりキモチワルイ。ただ、これのおかげで "Algebra" という単語は3音節で、「アルジェブラ」という5音節でないことが非常に良く分かる。

さて。何故こういう冗談やキャンペーンが始まるかというと、多くのアメリカ国民が数学をやらないからだ。そしてアジア系留学生に理系学部を席捲されつつある状況に危機感が芽生えているからだろう。僕が普段つき合っているのはエンジニアばかりなので、それとは少し毛色の違う(良く考えるとすごい表現だ)人と話をした時に少し聞いてみた。すると、返ってきた答はどこかで聞いたことあるものばかり。

「自分はサインコサインや虚数なんて知らないけど、困ったことはない」
「加減乗除で十分。それ以上知っていても、なんの役にも立たない」
「科学者やエンジニアになるんじゃなければ、そんなことを若いうちにやるより、もっと大事なことがあるはず」
じゃあ、例えば... 美術は?小さい頃に絵を書いたり粘土で何か作ったって、ほとんどの人の生活には直接影響ないし、役に立たないと言えるんじゃないの?
「それは心を豊かにして、生活をの幅を広げる効果がある。数学とは全然違う」

家庭用電流がサイン波の形をしていることを知ったり、お金を預けるとどういう風に利子が増えていくかを知ったりする事は、しっかり生活の幅を広げることになると思うんだけどなあ... まあ、自分が知らないものを「必要ない」と断じてしまったところでもう議論にはならないんだろうけど、「苦手だから嫌い」と言った方が話がすっきりしている気がするなあ。

しかし、こういう話はアメリカだけではなく、日本でも良く聞く話だ。いずれもう少し良く考えてみよう。

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