1999年01月23日
俺がそうなんだからお前も
昼食時、普段あまり話をしない、他の部署のマネージャーと一緒になった。こういう時の話題に "Small Talk" が交じるのはいつものこと。
「そういえばいつからこっちにいるんだっけ?」
「もう9か月になります」
「いつまでいることになってるんだっけ?」
「予定は3月まででしたが、今年の終りまで延長になりました。ひょっとしたら、更に延長になるかも知れませんが」
「ふーん…。君はそれでいいの?」
いつからいるのか,いつまでいるのかという話は、僕のような出向者に対してはちょうどいい会話の糸口になるけれど、他の無難な会話に比べて、話の終り方は相手によって全然違ってくる。何か月経っても、これにはなかなか慣れない。
延長になったと言うと、大抵は「良かったね!」「それは嬉しいでしょう!」「次の延長が楽しみだな!」といった感じの返事だけど、外国から移民してきた人たちの中には時々
「大変だねえ、早く帰りたいでしょう」
「たまには帰らないと、知らないうちに帰れなくなっちゃうよ」
「食べものに慣れなくて大変でしょ」
「そろそろホームシックになってるんじゃない?」
なんて自分の昔の体験を語ってくれる人がたくさんいる。昔の自分の姿を僕に重ね合わせて、きっと同じだろうと思っているみたい。
一番驚いたのは、チャイニーズレストランで働いているおばさんとの会話。
「日本とアメリカどちらが好き?」
「どちらも同じぐらいかな。どっちもそれぞれいいとこあるし」
<「ええ?嘘でしょ?私は絶対中国よ。中国だったら友達もたくさんいるし、仕事もデスクワークで週休2日で給料もずっといいし。アメリカではこんなウェイトレスしか出来ないし、週に7日ずっと働かされて休みはないし…。あなただって大変でしょう、日本に帰って友達に会いたいでしょ」
じゃあなんでこっちに移ってきて、ここに住んでるんだ?と聞く…ことはちょっと出来なかった。どんな過去と事情が彼女にあるんだろう。
ちなみに、はじめに出てきたマネージャーは、この街で生まれ育って、大学卒業後に生まれた街に仕事を見つけて、見晴らしのいい丘の上に大きな家を買って幸せに暮らしているそうな。外国に住むのはすごくいい経験だ、というのに反対はしてなかったけど。
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